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小学生のときのこと。
毎年、秋には妹のピアノの発表会があり、家族で聴きに行っていました。
ピアノということで、さすがに女の子ばかり。小学生がほとんどで、中学生も少しいるといった程度でした。
で、衝撃的な出来事が起こったのは、全員の演奏が終わった後。
プロのカメラマンが演奏者の集合写真を撮ることになっていました。
やがてスタッフが、それまで観客が座っていたイスを、ステージ下に並べ始めます。
ピアノのあるお洒落な小ホールといった感じで、まだ完成したばかりの市民会館のような場所。
当然、パイプイスではなく、そこそこ小奇麗なしっかりとした革張りのもの。
全部で30人程度だったでしょうか。
イスを2列に並べます。
前列はイスに座り、2列目が普通に立って、問題は3列目。
イスの上に立つわけですが、なんと全員が靴を履いたまま乗るのです。
たしかに、ホール内は綺麗だし、見た感じそれほど汚くないのかもしれません。
しかし、施設内に更衣室はなく、なにより小学生ですので、うちの妹も含め、すでに家で発表会用の衣装を着てきます。当然、そこから普通に庭を歩き、親の車で送られ、さらに駐車場から館内まで、外を歩くわけで、確実に汚れているはず。
さすがに細いヒールはいなかったように記憶していますが、ローファーやストラップ、エナメルのフォーマルシューズ。
そんな固そうな靴のまま、当たり前のように、ふかふかのイスの上に載り、笑顔で写真を撮る。
父母はじめ家族は、少し離れたところで見ているわけですが、イスに靴跡は付いたのか。どのくらいへこんだのか。スタッフがその後に拭いたのか。今思うと、ますます興味がそそられるところです。
といういことで、おそらく、これが土足を意識した最初の出来事だったと思います。
そんなわけで、最初は苦痛でしかなかった全く興味のない発表会ですが、以来、毎年楽しみになったことは言うまでもありません。